海にかえる道

考えるだけ無駄なこと、とことん考えてみる。日々の覚書。

大学ってなんぞや ~オーキャン珍道中#1~

卒業が決まった。

私の学部では大学4年でも取得すべき単位がそこそこあったが、就活関係で授業を休まなくてはならない日が多く、さらに年末は体調を崩し、欠席日数を数えては震える不安な日々を過ごしていた。が、無事に単位は足りたようだ。卒業通知が届き、胸をなでおろしながら、しみじみと大学生活を振り返っていた。

 

そもそも高校生のときの私は、大学にいくつもりがなかった。

もっと遡ると、中学生のときは高校にいくつもりもなかった。

今考えると恐ろしいが、それほど勉学というものに興味がなかった。

 

とにかく一日でも早く社会人になって働きたかった。

高い学費を払ってまで勉強するほどの人間ではない。

そう思っていた。

 

高校は自称進学校クラスのところ。まわりは国立大学を受験する人が多かった。

クラスでは私ともうひとりの女の子だけが就職を希望していた。

ある時、その子に「私も大学行こうかなあ」と言われ、まじかい!と思った。焦った。

やっぱり大学行くべきなのかなあとぼんやりと思いつつも、どこ大学とか、なに学部だとか、やりたいことも行きたいところもさっぱりわからず。なんでみんなはやりたいことあるんだろうと不思議に思っていた。

 

「志望校が決まっていない人ほど早くオープンキャンパスにいきなさい」と学校で言われてしぶしぶオープンキャンパスに行ったのが高校2年。都会のおしゃれなキャンパス。なんだか怖くて授業も見学できなくて、パンフレットだけもらって敷地内をぶらぶらと歩いた。どこか好きになれないかと必死に探した。特になかった。駅から大学までも遠いような気がした。そんなマイナスなポイントばかりが気になる。

 

それから学校の研修旅行的なものでもう1校、都心の有名大学を見学した。それも敷地内を歩くだけだった。大学というよりビルのようなキャンパスで、単純にイメージされるキラキラキャンパスライフとは違うように感じた。

「『リーガ○ハイ』の影響で、法学部人気なんスよw」と在学生ガイドが言っていた。みんなドラマに憧れて志望学部を決めたりするのか…と思い、自分の好きなドラマを考えてみた。

 

そうだ時代劇だ。

となれば、

そうだ京都へ行こう。

高校3年生の夏、友達と京都の大学のオープンキャンパスに赴いた。

 

いや、暑すぎ~~~~~~。

オーキャン前日に京都入りしたのだが、早起きが祟ったか、その日はもともと体調が優れなかったこともあり、人生初の熱中症で倒れる。身体がしびれた。怖かった。

夏の京都は恐ろしく暑かった。車も多い。バスを待つのもしんどい。

翌日、気を取り直してオーキャンにむかったものの、駅からも距離があり、真夏に自分がここを歩いて通っているイメージがわかなかった。伝統のある校舎は公民館のようなホコリの匂いがして、エアコンの効きが悪そうだった。

 

図書館を見学した。見たこともない資料がたくさんあった。初めてわくわくした。歴史を学びたい気持ちが湧き出すのを感じた。

 

 【続く】