海にかえる道

考えるだけ無駄なこと、とことん考えてみる。日々の覚書。

大学ってなんぞや ~オーキャン珍道中#2~

~前回の振り返り~

京都にある大学のオーキャンに赴くも、夏の暑さにやられる。抹茶かき氷はめっちゃ美味しかった。そして史学を学びたいと思うようになった。

~~終わり~~

 

と、いうことで7月も終わるというころ、私はぼんやりと史学科を目指すようになった。8月に入ると、本格的なオーキャンシーズン。そして周りの受験生としての意識も高まりだす頃。学校では連日夏休み返上の補習授業が行われていた。

私は7月以降の模試の結果がどん底。適当に書いた志望校だったが、ずらりとE判定が並ぶ。心からここに通いたい!と思えるような『志望校』さえ見つかれば、やる気が起きるのではないかと信じていた。

 

とりあえず補修にでる→だるくて昼以降は部室で爆睡。こんな受験生おかしい。

というか今の状態で入れる大学なんてあるのか?(あるわけない)

家庭内環境悪化につき、親と進路の相談なんてすることもなかった。私の将来はどうなるんだろう。「志望校をはやく決めろ」と穏やかな性格の担任が珍しく険しい顔で言っていた。

 

オーキャンに行けば合法的に補修休めるやんけ!というゴミのような思考で、8月半ばに重い腰を上げて再び東京の大学のオーキャンに。知り合いが通っていたので少し案内してもらった。

 

今度は模擬授業も受けてきた。史学の授業だった。たしか鎌倉時代の武士の話。文字がぎっしりのレジュメが渡される。おじいさん先生がその解説を始める。

 

★NE MU I ★ 眠い ★ ねむい ★

とにかく眠かった。特に面白みも感じられなかったが、きっと大学生になったらこれを面白く感じるのだろう。今はまだ知能と知識が足りないだけ。そう思うことにした。教室は8割くらい埋まっていただろうか。そこにいる、私以外のすべての学生に「志望校」があって、きっとそれはこの大学の、この「史学科」なのだろうか。夢があっていいなあ。史学科にいったら、一日中歴史を学べるのだろうか。楽しそうである、がそもそもこの学校は史学科が強いわけでもない。どうしたものか。

 

結局オーキャンにいっても、なにも掴めなかった。とりあえず全部の学部のパンフレットをもらい、パンパンの紙袋を片手に校舎を出る。

再び知り合いと待ち合わせをしてお昼ごはんを食べた。「東京ではこれが流行ってるんだよ」なんて話をたくさん聞いた。

「あいつ、片っ端からサークルの女に告ってんだよ。裏で笑われてんのに気づかずにねww」と、クレープ屋でバイトする男子学生を指差して知り合いは笑った。クレープ屋のガラス越しにその男は笑顔を浮かべ、手を降っていた。これが大学生の友達付き合いか…と思った。手は振り返さなかった。

 

結局オーキャンから帰宅した後、母に「どうだった?」と聞かれても、「別に」とエリカ節をかますしかないほど、大学への憧れも、行きたさも、勉強への熱意も抱けなかった。

 

【続】